Story
かつて、『月の民』と呼ばれる人々がいました。
美しい姿と魔力を持つ彼らは、
流れゆく時代の中で、いつしか姿を消していました。
ある日、王宮で『月の石』が発見され、
お伽噺に語り継がれる『月の民』が
実在したことが、国中に知れ渡ります。
金の髪に、銀の瞳。
その美しい姿をした『月の民』は
しかし、もうこの世の何処にもいない―――
ただ一人、小さな村で、平凡に暮らしていた娘を除いては。
突然、連れてこられたお城で彼女が出会った4人の男性。
城の城主はこう言います。
「・・・あなたは、ここにいてくださればいいんです」
また、突然現れた王子様はこう言います。
「それは困る。俺の妻にするんだから」
護衛の青年はこう言います。
「必ずお守りします。・・・何があっても」
そして、先見が言います。
「僕は『知っている』んだよ。君が『月の民』だってことをね」
最後の『月の民』である娘は、
どのような選択をするのでしょうか・・・?